ドイツ語の【グランツ=輝く】と英語の【チャレンジ=挑戦】を掛け合わせた造語。
これが「株式会社グランチャ」の社名の由来です。
ひとりひとりが目を輝かせ興味を持ち色んな事にチャレンジする!
社名にはそんな思いが込められています。
35歳で独立し、グランチャを創業して早15年が過ぎました。
創業当初は一人で何のビジネスをしていくか悩みながらのスタートでした。
まず初めに取り掛かったのが「ヤフオクビジネス」です。
当時はヤフオク全盛期。
ビラ配りを行い、軽トラックに乗り、売れるであろう物は何でも買取しました。
(古着や業務用冷蔵庫、木彫りの熊人形までも・・・)
3期目には売上高が5億円近くなり、大きな倉庫を借り、2トントラックも所有するまでになりましたが、市況は買取業者の競合が増え、業績は頭打ちとなっていました。
『会社を大きくするにはどうすればいいか』
そんなことばかり考えていたある日。
深夜の倉庫でガラスのダイニングテーブルを組み立てていた時にバランスを崩し、頭にガラステーブルの天板が落下。
その瞬間、『こんな事をする為に俺は脱サラしたのか?』と虚しくなり泣きました。
翌日以降このまま続けても明るい未来はないと判断し、今のグランチャの基盤となるブランド品買取とお酒買取のみの買取屋として一気に方向転換しました。
キーワードは【トラック・倉庫を使わない、小さくて高価な物にシフトチェンジ!】
倉庫を飛び出し、トラックも売却、駅前に本社オフィスを移転して心機一転リスタート。
当初は競合も少なく、事業は順調に成長していき、
全国に直営店とFC店で計18店舗まで拡大しました。
しかし、競合はすぐに増え価格競争が激化。
加えてフリマアプリを筆頭にCtoCビジネスが台頭しはじめ、
全店舗で買取数が減少していきました。
ここで、一歩引いてビジネスを冷静に分析しました。
競合は“買取”専門店。
相場を調べて相場以下で買取、弊社も競合もみな同じやり方。
差別化できるポイントは特になし。
→結論:買取専門店ビジネスの終焉は近い。
それではどうするか?
次は買取&販売店に一気にシフトチェンジしました。
買取の粗利だけでなく、販売でも粗利を稼げれば良い。
それまでのFCは中止しオークション以外の販路を持つことに。
東京赤坂にも販売のお店を出し、直営5店舗で買取・販売店をスタート。
数年は良かったのですが、お客様を分析すると70%が外国人ばかり。
日本人のブランド品離れを痛感しました。
一つの店舗に数千万円の在庫を置くがブランド品は贅沢品。
生活必需品ではないのでリピーターは増えず、地域密着店では段々と尻つぼみに。
ここで再び、一歩引いてビジネスを冷静に分析しました。
日本人のブランド離れ。
お客様は外国人ばかり。
販売の絶対数は低下。
→結論:こちらから外国人がいる外国に商品をもって売りにいこう
そこから、香港、フィリピン、台湾、中国、タイ、スリランカなどさまざまな国へ行き、新規開拓営業をしました。
特に香港では、毎月行われている「時計ショー」や「ジュエリーショー」をきっかけに世界中の業者と取引ができるように。
それ以降、会社の方針は
【脱日本!高級時計の海外販路を築く!】
香港では消費税がありません。
業者の売り買いは消費税がない香港が主流となることを知りました。
香港に現地法人をつくり、オフィスを構え本格的に取り組みを開始。
この頃、売上は15億円前後まで成長。
しかし本格的に海外進出を始めた矢先に香港で中国化への反対のデモ、さらにはコロナが・・・
仕入れ先のメインのオークションは閉鎖、
海外通販で売れても国際郵便のEMSもストップとなり、完全にどうすることもできなくなりました。
売上は半分以下、一方で毎月の経費は変わらず、貯えもそれほどないので、
この状況が半年続いたら倒産は確定となっていました。
ここでも、一歩引いてビジネスを冷静に分析しました。
→結論:コロナ過だからこそ絶好のビジネスチャンスが到来している。
オークション閉鎖で仕入れができないなら出品者は商品を持っているはず。
売れなくて困っているだろうから、直接売っていただこう。
店舗で買取した商品は、買っていただけるであろう業者さんを探して案内を。
国際郵便のEMSがストップなら、コストをかけても国際宅配のDHLに商品をたくさん詰めて回数を減らして送る。
さらに、外国人スタッフを雇用しSNSを用いたライブコマースを開始。
とにかく全従業員でアイデアを出し合い実行しました。
その後コロナもしばらくたち、
世界中の業者に連絡を取ってみると、多くの国が鎖国状態で香港をはじめ海外に買い付けにいけない事がわかりました。
日本でも業者オークションはリアルの対面競りから、非対面ネット入札方式に。
そこで毎日ネットオークションをチェックし、世界中の業者に商品案内を実施。
単価の小さい商品から買っていただき、着々と信用を勝ち取りました。
その結果、15期では売上53億円、営業利益も過去最高の増収増益を達成することができました。
会社を設立して15年がたち、紆余曲折しながら、なんとなく分かったことは
【永遠に続くビジネスはない!もって3~5年の命と考える。】
マーケットの拡大、ライバル出現とマーケットの衰退。
顧客ニーズの変化で売上、粗利は減少していく。
だからこそ経営者として常に先を見据え、目を光らせ自社の状況を一歩引いて冷静に分析し即行動することが必要だと感じました。
真剣に会社の皆で取り組めば大体の課題は何とかなる。
現在日本では銀行からコロナ借入をしたが立ち直らせる事が出来ずに、倒産する会社はどんどん増えています。
私の一族は代々短命でおそらく私も65歳で寿命を終え亡くなると思っております。
もちろん、そうならないように人間ドックや食生活、運動に気を付けておりますが、
あと数年で次の世代にバトンタッチをするため、次の社長を作るべく行動をおこなっております。
社長や従業員が変わっても会社の寿命は永遠でないとなりません。
50年、100年と続く企業になるために、何をしないとならないのか?
世の中の必要とされる企業とは何か?
安定的に雇用を生み出し、各種、税金を納め日本のために、地域のためになる企業になっていないといけません。
まずは、お客様がいて、弊社の従業員がいて、その家族がいる。
さらには、取引先、協力会社、金融機関がいて、その従業員や家族も、と考えると弊社を取り巻く関係者【仲間】の皆様は数千、数万人規模になります。
たとえ世の中全体を幸せにできなくとも、せめて、お客様を含めた弊社の関係者【仲間】の皆様が笑顔で幸せになれる。
グランチャ【買蔵】があってよかったと思っていただける会社にしたい。
そう願い日々【グランツ=輝く】【チャレンジ=挑戦】をしたいと思います。
これからもスタッフ一同、ご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。
株式会社グランチャ
代表取締役 氏家 勝美